賢く利用すると節税効果がある生前贈与とは
生前贈与とは、生きているうちに特定の人に自分の財産を相続させることです。
実際に相続税対策にも活用されることもあり、生前贈与を行うこと必ずしも節税対策に繋がるとは限らないため、事前に確認することが重要です。
不動産の生前贈与のデメリット
贈与税やその他の税金がかかる
不動産を生前贈与すると、贈与税が必ず課税されますので、贈与税の控除制度を利用できない場合は高額な贈与税が課税されることになります。
贈与税の計算
不動産を取得したことにかかる不動産取得税
不動産取得税 = 不動産の価格(課税標準額) × 税率 – 特例
名義変更の手続きをするときにかかる登録免許税
登録免許税 = 固定資産税評価額 × 0.4%
相続手続き(名義変更)や相続税申告が煩雑化する
生前贈与を行うと、相互の相続手続きが複雑化することもあり、何度も修正作業を行うなんていう人もたくさんいらっしゃいます。
不明点や分からないことが出てきた場合は、早めに相続登記の専門家に相談することですぐに解決できることもありますので、ご自身で悩まずに対応することがおすすめです。
不動産の生前贈与をするメリット
相続税を節税や贈与税を減らすことができる(ケースによってできないことも)
不動産の生前贈与を行うメリットとしては、節税効果が期待できることです。
生前のうちにに生前贈与として不動産を贈与しておくことで、相続財産のうち、不動産の評価額分を減らすことに繋がり、結果的に相続税の減額になることもあります。
自分で相続する財産と人を決められる
生前贈与は特定の人に相続させることができ、それを自分の意思で決めることができます。
相続発生後の手続きは、法定相続分において遺産分割協議を行うケースがほとんどで、生前のうちに対策を取っていないと相続権がある人で財産を相続する形となります。
生前贈与の制度と特例制度
暦年贈与と連年贈与
より節税効果の高い贈与をするために、正しい方法をお教えします。
相続時精算課税制度とは
相続時精算課税を選択した贈与者ごとに、贈与財産の価額が2500万円まで贈与税がかからないという特別控除受けることができます。
住宅取得資金の特例
直系尊属から住宅を取得する目的で資金援助をしてもらう場合、贈与税が大幅に軽減されます。条件は複数あるため、事前に調べておきましょう。
おしどり贈与(夫婦間贈与)の特例
婚姻期間20年以上の夫婦の間で居住用不動産やその購入資金の贈与が行われた場合に、一定の条件に当てはまれば、2,000万円(基礎控除と合わせれば2,110万円)まで贈与税がかからないという制度です。
負担付死因贈与契約とは
負担付死因贈与契約とは、「私が死ぬまで私の介護をしてくれたら、自宅の土地建物を譲る」というように、一定の約束を守ることを条件に財産を譲るという、贈与者と受贈者(贈与を受ける人)との合意のことです。
トラブルにならないためにも事前にどんなものか理解しておきましょう。